遺産相続と負の遺産の事例

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遺産相続にまつわるトラブルの中で、故人にどのような遺産がどのくらいあるのか、誰もよくわからないというものがあります。その中でも、借金などを抱えていることが発覚すると大変です。負の遺産も相続しなければならない可能性があるからです。実際に起こった事例として、ご主人がギャンブルで多額の借金を抱えたまま自殺してしまいました。ご主人がどれほど多くの借金をしていたのかがやがてわかってくると、奥様が必至に働きながらそれを返済し始めたのです。

負の遺産は放棄するようにとアドバイスをする知人もいたのですが、自殺してしまったことに対して負い目とご主人に対する愛情から、自分が借金を返済すると言い張り、2つの仕事をかけもちながら、夜中まで働いたのでした。しかし、無理がたたって奥様は倒れてしまいます。結局、借金を完済することはできないまま、弁護士を通して、この残された借金の問題を解決してもらったのでした。どれくらいの遺産があるのか、負の遺産も含めて、生きているときに家族に対してきちんと整理しておくことがやはり大切なのです。